睡眠に影響する環境要因は
温度湿度
音
光
の3つです。
この中で温度湿度が一番影響が大きくて、睡眠障害がない人でも睡眠が妨げられます。
WEBで検索すると
室温は16~26℃程度
湿度は50%前後
と出てくるんですがコレは情報としてはちょいと不十分
快適な温度は寝具や寝衣で変わる
室温ではなくて、布団の中の温度が大事です。
寝床の中の快適な環境は
温度33±1℃
梁瀬度子.住空間の快適性に関わる生理・心理学的研究.日本家政学会誌.1998;49(9):975-984
湿度50±5%rh
です。
つまり半裸で寝る人にとっては26℃でも寒すぎです。
では服を着ない場合は何度が良いのか、という点についてはちょっと話が割れてまして
・32℃が快適な温度
・29℃より高くても低くても覚醒が増加する
という論があります。
29℃説は海外論文なので、ひょっとすると人種などで差があるのかもしれません。
部屋の温度湿度は人間の感覚は結構ズレますので、温湿度計、特に履歴を見られるものの設置がオススメです。
履歴が残らないタイプ
まぁ国内で名の知れたブランドなら大丈夫

履歴が残せるタイプ
ちゃんとしたメーカー、A&Dとか佐藤計量器だとやっぱり数万円はしちゃいますので。
とりあえずSwitchbotさんは国内でちゃんとしておられるのでまだ安心

温度が低すぎるのは高すぎるより悪い?
29℃がベストとして、高い方、低い方のどちらがマシなのか
答えは
裸で寝る人は高い方がマシ
服着て寝る人は低い方がマシ
裸で寝る場合は
・29℃から8℃上がって37℃の場合
・29℃から8℃下がって21℃の場合
この2つを比べると、裸の場合は21℃の低温の方が覚醒が2倍以上に増加しました。
ですので高い方が寝れる
一方で服を着てテストすると、高温の方が起きちゃうんですね。
これは服と体の間の温度ってなかなか調整できないから覚醒に向かうって考えられます。
寝床の温度は寝返りとかで調整できるんですけれどね。
あと発汗量が増えるので脱水につながりやすいので高齢者はご注意、ってのもあります。
データ元はHeating and cooling stimulations during SWS and REM sleep in man.1982です。
夏の温度湿度が高い場合はどうしたらいいの?
一番シンプルなのは
服を着ない、布団かぶらないで29~32℃にエアコンをつけっぱなしにする
エアコンつけっぱなしに抵抗がある場合は、最低でも4時間はつけないと意味ないのでご注意
え?服きたいですか?
そうですかー・・
結局は体の周囲の温度を29~32℃、湿度を50%程度に抑えたいんですね。
なので
地域は?
ふとん、かぶる?
どんな寝衣?
ひとりで寝るの?
ねことかといっしょ?
とかで変わるので、ちょいちょい調整いただくしかないのですけれど。
とりあえず服を着る場合はエアコンの設定を27℃以下に設定しましょう。
睡眠に影響を及びさない温度の上限は28℃といわれています。
※高齢者は27.7℃でも妨げられてるデータがあります。
発汗から体の周囲の湿度が高くなってしまうので、通気性と吸湿性が良くて、しかも汗をすぐに揮発してくれる寝衣をオススメします。
たとえば薄手のコットン(綿)のパジャマでゆとりのあるサイズが良いかと。


冬の寒い時期はどうしたらいいの?
冬は夏よりも難しいのです。
とりあえず体の周囲の温度を29~32℃、湿度を50%程度に抑えたいのは同じ
これを達成するには一般的には
エアコンは20℃でつけっぱなしと、加湿器で50%rh程度にする
温度はお部屋の気密性とか窓があるかとか諸々で変わるので、
1℃ずつ調整していってください。
タイマーで切れるようにすると朝近くに16℃未満になると覚醒しがちですので、つけっぱなしが推奨です。
加湿も必要です。
が、加湿器だけではなかなか50%rhまでいかないので
お湯を沸かす、濡れタオルをかけるといった工夫はなお良いです。
エアコンガマンして布団をかぶりすぎてると、汗をかくと湿気がたまってしまうので快適じゃなくなります。
厚着しすぎると寝返りに支障が出るので、おなじく快適じゃなくなります。
そして靴下をはいたり手袋をつけるのもオススメできません。
というのが眠りのメカニズムが「深部体温を下げて睡眠ホルモンが発生して、眠くなる」というものなんですが、熱を発散しにくくなっちゃうから眠くなりにくくなるんですよね。
いろいろ難しいですね。
現実的な対応としてはエアコンつけっぱなしになってしまうんです。
入眠時には布団を温めておくとかいろいろできる事はあるのでそれはまた別投稿いたします。
最適な室温は15~20℃では?という話も・・・(調査中
もろもろをひっくり返すようで大変恐縮。
いままでに書いた内容は昔からの研究で出ている内容なんですね。
エアコンや寝衣については定量的に評価しにくいので、バラけるのもわかるんです。
体温の調整とか考えても筋の通る数字なんです。
が、ピッツバーグ大学メディカル・スクールで15~20℃が最適な室温だ、とする話が出たそうな。
いや冷えすぎちゃう・・?と今までの常識からは思うのですけれど。
冬に「16℃以上にしようね」っていう前提も下回ってるし。
これはどうなのかなぁと思って読んでみようかと思います。

睡眠に適した温度湿度 16~26℃ 50%rh っていうウソのまとめ
本投稿の趣旨は
睡眠には温度湿度の影響が大きいよ
体の周囲の温度を29~32℃、湿度を50%程度に抑えるのが大事
温度の設定は環境によるからうのみにせず、自分の生活にアレンジして
というところです。
とりあえず睡眠を見直したい方は寝室の温度湿度管理から始められるのが良いです。
履歴が残らないタイプ
まぁ国内で名の知れたブランドなら大丈夫

履歴が残せるタイプ
ちゃんとしたメーカー、A&Dとか佐藤計量器だとやっぱり数万円はしちゃいますので。
とりあえずSwitchbotさんは国内でちゃんとしておられるのでまだ安心

コメント